KDPで小説出版その3 Fire推敲のすすめ

2021年4月10日

作家・医者・バッタ──小説家標榜医の猪股フィクションです。

拙著、画期的医療業界エンタメ小説「七刄会演義 完全版」は、誰でも小説を出版できるプラットフォーム「KindleDirectPublishing(KDP)」により、Kindle書籍で発売中です。

さて、約30万字にも及ぶ上記「七刄会演義」を完成させる上で、とにかく苦労したのが「推敲」です。

執筆の要は「推敲」にあります。書いては推敲し、推敲しては書いて……こういう積み重ねで完成度をあげていく必要があります。

当然、推敲の途中で見つけたミスや不備を即座に修正したり、新たに浮かんだアイディアを反映させたりしたいものですが、その場その場で足止めを食らってしまうと、全体のブラッシュアップが進まなくなってしまうものです。

そこで提案したいのが Fire推敲 です。

これは、執筆中の作品を(執筆ソフトからいったん離れて)Fire端末で閲覧・推敲し、全体のチェックが済んでから、それをまた執筆ソフトに戻って修正して──というブラッシュアップの方法です。

以下で解説していきます。

Fire推敲のススメ!

Fire推敲の一連のシークエンスを図にまとめてみたので、ご覧ください。

※執筆ソフトウェアや、データ形式はあくまでも「一例」です。

まずは、執筆ソフト(私はMac/EgWord Universal2)で執筆し、それを.txtファイルで保存。

必要に応じて、別途用意した画像ファイルと一緒に「でんでんコンバーター」にアップロードして、.epubファイルを作成する。

.epubファイルを「Kindle Previewer」で開き(ドラッグ&ドロップ)、それを.mobiファイルで保存。

.mobiファイルをメールに添付し、Fireタブレット固有のメールアドレスに送信(Send to Kindle)。

Fire端末の「ドキュメント」で同ファイルを開き、閲覧しながら、修正すべきところやアイディアが浮かんだところは、その文章にハイライトを引いて、メモに内容を残す。

最初から最後まで文章をチェックが完了したら、画面右上のメニューからメモを(Evenoteなどに)エクスポートする。

エクスポートしたメモを閲覧しながら、あるいはFire端末/ドキュメントを参照しながら、執筆ソフトで修正・反映していく。

出来上がった文章をまた .txtファイルとして書き出し、 .epubファイルに変換し、さらに修正サイクルに戻る、あるいは完成形をKDPにアップロードする。

こういったサイクルで完成度をあげていきます。

繰り返しになりますが、このFire推敲の良いところは、実際にKDPで出版した後の形を参照しながら、必要に応じて修正メモを残していけるところ、そしてそれを最後まで行えることです。その後に修正メモを反映させていくのが二度手間に思えるかもしれませんが、執筆ソフトで閲覧しながら修正していくのだと、局所に集中してしまって全体のブラッシュアップが滞ってしまうという人にはおすすめです。

ご参考になれば幸いです。KDPで小説家(標榜医)になろう!


画期的医療業界エンタメ小説「七刄会演義」はNOVEL DAYSなどでも無料公開中です。ぜひ御覧いただいて、お気に召したらKindle版も御覧ください。